高校生くらいの頃から、インターネット上だけでやりとりしてる人がいます。
どうして知り合ったのかは覚えていません。
土屋竜一さんという気管切開をして人工呼吸器を着けている方です。
実は、この方とは僕が高校くらいのときに、ひどいことを言って仲たがいをしたことがあります。
若気の至りというのか、本当に申し訳なかったと今でも思っています。

しかし、時を経て去年くらいから、またメール交換させてもらったりしています。
そこで今まで読んでなかった彼の本、3冊を読みました。


土屋さんの最初の本です。作曲や音楽、ライブの部分は僕はよく分からないので、そんなもんなのかという感じで読み進めました。医療的な部分は、僕もある程度体験してることだったので分かりました。
そして、共感できたというか、一番びっくりしたのは恋愛に関して。
僕が今、思っていることとほぼ同じことが書いてあってびっくりしました。さらに、経験したこと(失恋)も何とも似ていて・・・。なんだ、このシンクロ率は!と思いました。


実は。ということもないのですが、今では土屋さんは家庭を持っています。
「出会いはたからもの」から数年、この本では奥さんとの出会いから第一子が生まれるまでが詳細に書かれています。
ここまでの情報公開をOKした土屋夫妻や関係者の方々には感謝するべきでしょう。
重度の身体障がいを持つ人の結婚に関しても非常に参考になる本だと思います。
とまあ、淡々と紹介しましたが、この本の数ページを読んで、「あぁ、これは僕には無いかもしれない」と思いました。
奇跡的というか、妻の美和さんみたいな素晴らしい女性に出会えるわけがない。と思ったら、急に涙がぽろぽろ出てきました。
前作の「出会いはたからもの」では、めちゃくちゃ共感できたのに、数ページ読んだだけで、心がえぐられるような思いがしました。
ポジティブ思考で考えれば、誰にでもチャンスはあるということなんでしょうが、本の最後に「実は、フィクションでした」みたいなことが書いてあるような気がしたほどです。


最近、出版された本です。
これもまた重度身体障害者の在宅就労に参考になる本かもしれません。ここに出てくる会社は、ものすごく進んでいるなという印象でした。
もちろん、社員にもそれだけの技術力が要求されるようですが、とてもシステマチックで整備されていると思いました。
逆に、僕には無理かも。今の会社が合ってるかもと思いました。ステップアップのためにはいいかもしれないけど。


僕は今まで、障がい当事者が書いた本というのは、くだらないもの(自慢話的で)が多くて嫌いでした。
でも今回、同じ著者ではあるものの、悪くはないかも。なにかの参考にはなるかもというのは思いました。