今は亡きスティーブ・ジョブズは2005年、スタンフォード大学の卒業式において卒業生に向けてこうスピーチした。

あなた方は先を見て点と点をつなぐことは出来ないけれども、過去を振り返るとそれらをつなげることが出来るのです。だからあなた方は、将来点同士が何らかの形でつながることを信じなければなりません。


小学6年間は、家のすぐ近くの普通小学校に通っていました。
入学前、昇降口にスロープをつけてもらいました。
トイレも1つを洋式に変更してもらい、手すりもつけてもらいました。
教室で使う椅子も特別なものを作ってもらいました。

入学前、そういった配慮がなされました。

小学校卒業後、僕がいなくなってもスロープやトイレの手すりは取り壊されることはなかったようです。(当たり前のことかもしれませんが)
でもその後,車いすを利用した身体に障害がある子が通っているというような話は聞きませんでした。
それが僕が30歳になりつつあった頃、知人から車いすのお子さんがいるという話を聞きました。
写真も見せてもらいました。
その子の親御さん曰く、「なぜかスロープが始めからついていたので助かった」とおっしゃっていたそうです。
それに対して知人は、「それは20年前に、先輩が入学したときに作られたものなんですよ」と言ってくれたそうです。
その話を聞いて、そのときは、へぇと思ったのですが、
あとから冒頭の点と点をつなげることを思い出しました。
ジョブズさんが言っていた点と点は、どちらも自分の点だけれど、
僕の点と別の誰かの点をつなげることもできるのだと。